Q.1 接骨院や整骨院ではすぐ保険を使って治療が受けられるのに対して
  なぜ鍼灸治療は医師に同意してもらわなければ保険で受けれないの?

A. 接骨院や整骨院で受けられる疾患は、急性または亜急性の捻挫、打撲、挫傷、
  骨折で、応急処置が必要な疾患です。怪我をして一度病院へ行くとなると、腫れが
  ひどくなって治りにくくなるため、できるだけ早く処置をした方が良い。
  その為、その場で保険診療を受けることができるというわけです。しかし、骨折の
  場合は医師の同意が必要です。詳しくは厚生労働省HP、または日本整形外科学会
  のHP
をご覧ください。

   鍼灸の保険取扱での適応疾患は、主に慢性化した疾患で、腰痛症、頚腕症候群、
  五十肩、神経痛、リウマチ、頚椎捻挫後遺症の6疾患です。この6疾患以外でも、
  疼痛を伴う疾患であれば適応となります。
   何れにしても、これらの症状は、重大な病気の症状という可能性もあります。保険
  診療がすぐ受けられるからと言って、重大な病気が隠されているのに受け続けていた
  ら、手遅れになる可能性も・・・。よって、鍼灸の保険取扱には、病院やクリニックなどで
  医師による診察、検査を受け、重大な病気からくる症状ではないので、鍼灸を受けても
  良いとする同意書にサインをしてもらうことが必要となります。

  接骨院や整骨院の先生方は、柔道整復師という国家資格者ですが、医師ではありま
  せん。もちろん、はり師、きゅう師も医師ではありません。慢性の症状は医師の診察、
  検査が必要です。肩こり、腰痛などは、内臓の病気から起こる反射痛であることもあり
  ます。安易に考えるのはよくありません。

  ちなみに、肩こりは頚腕症候群に属する症状であり、鍼灸の保険取扱適応となります。
  肩こりは、はり・きゅうで改善しましょう。

Q.2 はりって痛いですか?また、お灸って熱いですか?

A  鍼灸を受けたことがない方によく聞かれる質問ですね。
  「はり」と聞いてイメージされるものは、注射に使う針が多いです。鍼灸で使うはりは、
  直径0.2o前後と細いものです。先端は顕微鏡で見ると丸くなっています。
  注射針の場合は、血管に液体を投与するため、組織を切る構造になっています。
  よって構造的に異なるものなので痛みは注射と比べると痛くありません。
  しかし、人間の体の表面には無数に知覚神経があり、場所によってはその数も多く
  存在します。よって、それを避けて刺すことは出来ないため、知覚神経に触れるときは
  軽く傷みを伴います。それでも注射よりは痛みは少ないものです。

   お灸は火を使い、熱を使うため熱さを伴います。しかし、苦痛を伴う熱さではなく、
  心地よい刺激程度です。
   昔は、火傷をさせて病気を治すという治療法がありましたが、今では本場中国でも
  ほとんど行っていません。ただし、お灸で直径2oほどの火傷をさせることで、免疫の
  数値が増えるという有名な研究結果がある為、現在でもその方法を使う場合があります。

Q.3 鍼治療で、HIVや肝炎ウイルスに感染すると聞いたことがありますが本当なのでしょうか?

A 使用済みの鍼を他の方に使用することを使いまわしといいますが、使いまわしをしていれば
  可能性はあります。
  
  当館の鍼治療で使用している鍼は、ディスポーザブル鍼と言いまして使い捨て鍼を使用して
  おります。刺鍼部位の消毒やはり師の手指消毒の徹底もしております。
  1人1人新しい鍼を使用しますので、当館の鍼治療でウイルスに感染することはありえません
  のでご安心ください。